舘中学校+拓殖大学=出張ものづくり教室の巻 2010
2010年12月28日
電磁ブザーの製作
館中学 西川副校長 数学の先生、英語の先生、学校サポーター
森きよみ先生(拓殖大学准教授)
拓殖大学工学部機械システム学科の学生(主に4年生)さん
2010年10月28日
今年も、拓殖大学工学部による出張理科教室が、館中学で行われました。
昨年同様、なかなかブザーの鳴らない人、すごく小さな音で鳴らす人、
妙な音になる人、鳴ってもすぐ止まってしまう人などなど、いろいろな生徒がいました。
長い銅線がこんがらがって、ほどくのに20分かかる子も二人、
両方とも男子生徒でしたね。
女の子の方が、手先が器用で落ち着いているかもしれません。
でも、最終的には、やはり全員鳴ったようです。
今回はこの授業に参加されていた、いろいろな先生方へのインタビューをお届けします。
■副校長の西川先生(本来は英語の先生)
――館中学からノーベル賞は出ますか?
奇抜なアイデアは出ないのではないか、と思います。
みんないい子、ふつうの中学生ですから。
これをやってはいけない、これはいいという判断ができる。
家と学校によるしつけがきいているんです。
よその学校のように、非常に悪いということはない。
ものが壊されているということがありません。
みんな仲がいい。それは一クラスしかないからです。
彼らは中学の2年間、小学校から8年間、ひょっとすると幼稚園から、
同じクラスの同級生としてやってきました。
小さな学校ですから、高校に行くと、今度はかなり違和感を感じるようです。
先生も知らない、周りも知らない、勝手が違う。
現在のような規模の小ささだと、校長も副校長も、生徒の顔をみんな知っています。
彼らの親の顔も知っている。
■数学の先生
――八王子からフィールズ賞が出そうですか?
中学の数学では才能は分からないですね。
高校にならないと分からない。
図形や初歩の代数といった中学の数学ができたからといって、
高校の数学が伸びるとは限らないし、
高校数学を、他人から教わっているようではだめでしょう。
むしろ中学では、国語の読解力が重要です。
理解する能力があれば、自然と力は伸びていく。
■英語の先生
――日本人も英語でコミュニケーションがとれそうですか?
本人が必要とすれば、できます。モチベーションしだいです。
できない、とあきらめる人の原因は、トレーニングしないから。
「英語は体育」が私の信条です。
野球のバッティングと同じで、実際に何度もやってみないと分からない。
通常の英会話なら、中学英語とトレーニングで十分です
(高校はもっと高度なことをやっている)。
■学校サポーター(最近の学校では教職員以外に、「サポーター」がいるそうです)
――一子どもたちに交じって、一緒に授業を受けられていますね。
私は市の「学校支援サポーター」です。授業を子どもたちと一緒に受け、
彼らについて、学校の副校長先生と話しもします。
週に一回、「心の教室(ふつうの大きな教室)」にカウンセラーが来ますが、
週にもう一回、カウンセラーではありませんが、
子供の相談にのるボランティアのサポーターが、その教室にいる日があります。
話に来てくれる子が何人かいて、子供の事情が分かります。
私にも子どもがいますから、子供の心理に触れられるのもいいですね。
■森先生
今年はSPP(サイエンスパートナーシッププロジェクト、文科省の事業)を
取得できなかったので、八王子市の「教育支援人材バンク」に
登録してくれた学生がボランティアで参加してくれました。
ブザーキットの部品代は拓殖大学が支援金として出してくれました。
去年と同様、このイベントは準備が大変です。
またSPPが取れなかったので、事前準備には、謝金が払えず、
サイエンスボランティア愛好会の学生たちにやってもらいました。
でも実際に、館中学に来たのは、この時間中に授業のない4年生。
準備と実際にやる人が違うので、最初は少しドタバタしていました。
■学生さん
――何を目指しているんですか?
A君:技術営業がしたい。もともと数学が好きでした。
B君:自動車の部品メーカーに決まりました。
C君:僕、拓殖大OBです。
D君:まだ未定です。
E君:マレーシアから来ました。母国に帰ってエンジニアをやりたいです。
■中学生
――何が難しかった?
女の子:はんだ付けが細かいところだったので。
男の子:とくに難しくなかった。
男の子:(銅線を)巻いて組み立てるのが難しい。
皆さん、インタビューへのご協力ありがとうございました。
ぐるぐる巻いた銅線に電流を流すと鉄をひきつける。
たしかに不思議な現象です。
仲がよくても悪くても、それを不思議だと思ってくれる子がいれば、
きっと優れた科学者が登場する、と思いました。
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Posted by コーディネーターズ at 18:15│Comments(0)
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