自律走行ロボット in つくばチャレンジ その2
2010年01月25日
つくばチャレンジ2009
(完全自律走行ロボットによる公道に用意されたコースの完走を目指すチャレンジ)
多羅尾さん(東京工業高等専門学校機械工学科准教授)、
山内さん(同機械工学科5年生)、江口さん(同機械工学科5年生)
2009年11月20、21日
(前回からの続き)
■トライアル(予選)突破!
高尾1号の番が来た!
来た!と言ったって、何ができるわけでもない。
うっかりロボットに触ったら失格だ!
「スタート!」っていう声が響いて、スイッチを入れて、
あとは1号の後をついていく。審判も観客もいる。
あそこの段差は要注意、うまくプログラム通り避けてくれるか?
ピコ、ピコ、ピコ、ピコ・・・・。おじさん、近づかないで!
ピコ、ピコ、ピコ、ピコ・・・・。
たまった落ち葉につっこまず、ピコピコピコピコピコ…。おーーーっ。
長―く感じたけど、ゴールイン!
なんだかんだ言いながら、初出場でトライアル突破!
ゴールしたあと、続く本走行のコースをそのまま試走。
この茂みでは右に行き過ぎ、おっとここはポイントが少しずれている…。
過去のGPSデータ(9/11)を使ったポイントの設定のし直し。
プログラムも。壁からどのくらいのところを走るか、修正しよう。
明日の本走行に向けて、筺体のカドを覆う、
めくれかかっている黄色いゴムを直して、ねじの締め直し。
スタート順は、当日に発表されるから、それまでは分からない。
(トライアルの成績。東大や名古屋大、中国の大学も来ているし、産総研、NHK、日立といった顔ぶれも)
■初日の全体の感想
同じようなメカ好きの人間が集まったという印象はある。
みんな高専の学生の雰囲気と似ている。
超有名な企業や大学が10人近いチームで参加しているところが多い中、
高専は先生を入れて3人。多羅尾先生は、当日、主催者側の仕事に回ったので、
実質二人。けな気だ。感動するね。
しかも、GPSで設定する最初の2ポイントの間を高専の敷地内で
走れるようになったのは、11月4日。それからまだ16日目で、
2週間ちょっとしかたっていない。動くようになってから数えても1ヶ月。
未来学の予算をつぎ込んだんだ、と言う浅野先生も、
その事実を聞いて「え~! そうなの?」って驚いていた。
トライアルでは、五分のスタート制限時間をいっぱいに使っても出発できない
チームや、かなり時間をかけて出発するチームが続出し、時間が押していった。
トライアルで出場66チーム中34チームが残った。
6分29秒は16番目くらいの記録。スピードを競っているわけではないけど。
去年は1kmの本走行での完走が1チーム。さて、今年は?
(下部の駆動系をはずして緊急に修理中!)
■トラブル!
本番2時間前。試運転中に突然、ガクンと急停止するようになった。
大変だ。先生も入って、緊急修理。どこが悪いんだ、分からない。
リセットするしかない、どうしよう、時間がない、
でもデータを書き留めておけば10分でデータを回復できる、
と山内くんが提案し、よしそうしよう、となって、リセット、
しかし、おー、動く、これは、直った。30分ほどで。
原因は不明、でも「たぶん、バッテリー端子のネジがゆるんでいた」。
直ったけど…上り坂のときに、おかしな音がする(江口くん)。。。でもやるしかない!
■出走
そんなこととも知らず、司会の女性がマイクで
「ゼッケンが18番、出走順も18番目、縁起がいいですね!」
山内くん「はあ…。頑張ります!」
スタートは調子よし。いつも通り、ピコピコ言いながらゲートを出る。
最初のポイントで、ちゃんと右に曲がり、直進していった。これはいけるぞ!
(この写真は未来学のサイトからいただきました)
でも、30mほど行ったところで高尾1号、立ち止まる。
ピコッ、ピコッと鳴ってはいたので、コンピュータはいつものように、
状況確認をしているのかと思ったけど、間もなくピコッも言わなくなって、
20秒たった。動かない。
「ヒューズが飛んだ」(江口くん)と言って、審判に「だめです」と告げてゲーム終了。
無念。みんな沈黙。審判も「残念だ」とつぶやいて立ち去る。
■原因
動力系のヒューズが飛んだ。
さっき解体したときも、ヒューズを確認したんだけど。。。
うーん、また今度、頑張ろう! …っていうか次の学年の連中、頼んだ!
<このブログは八王子未来学コーディネーターがおおくりしています>