東京高専・機械工学科の熱の巻
2009年04月10日
東京工業高等専門学校/
筒井さん(機械工学科 准教授)
平成21(2009)年4月6日(月)
――筒井先生は熱関係ではどんなことをやってこられたんですか?
「「沸騰」をやってきました。
熱した刀を冷やすとき、水につっこんでも、
水は最初、刀に接触できません。
刀があまりに高温なので、蒸気になってしまうんです。
蒸気は熱の伝わり方が悪く、なかなか刀は冷えないんですが、
それが少し冷えて水になったときに、
鉄は急激に冷えることになります。
そんな研究をやっていました」
――エアコンの空気の入れ替えで、熱交換率ではどこが難しいですか?
「リブ(気体の通路に作った突起のようなもの)をつけると
乱流ができて熱を伝えやすくなりますが、
逆に流速がゆっくりになって、空気交換の効率が落ちます。
そこに二律背反があります。
メーカーでは日立と三菱がトップレベルでしょう。
三菱は重工のビーバーエアコンと、電機の霧ヶ峰のふたつあったりしますし」
――60%だったり77%だったりする熱交換率は測れるのですか?
「流動抵抗を考慮するか、熱交換だけで77%なのか、
60と77は、同じ計測方法なのかとか、
あるいはコスト優先なのか、機能優先なのかという
会社の方針もあるでしょう。
いろいろなファクターがありますが
概要的には、測定方法はあります。
カウンターフロー、パラレルフローなどで
出て行く前の空気の温度と、出たあとの温度を測り、
その差を出す、などです。
卒論の一環として、計測を企業で行い、
研究室に帰ってきて解析する、といったこともできると思います」
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