鳥型ロボット・アプリポコの巻

コーディネーターズ

2011年01月17日 20:09



ロボット・アプリポコの打合せ

山口さん(首都大学東京システムデザイン学部教授)

2010年11月12日

――このアプリポコは、どんなロボットなんですか?

「東芝製のアプリポコを使って、見守りロボットシステムを研究しています。

アプリポコでは、産総研が開発したRTミドルウェアを使っています。

また、カメラを2個搭載していて、ステレオ・パンチルドカメラ

(回転し、上下左右に映像を映せる)です。

鳥の形になっているのは、高齢者の皆さんが違和感を感じないように、

という意味もあります。



また、天井にカメラがあれば、いわゆる「監視カメラ」になってしましますが、

自分がカメラで見られたくないときは、ロボットにサングラスをかけさせればいい、

そんな発想もあります。

さらに自分が転んだところの画像は流してほしくない、というようなときに、

画像から判断して、その画像は送信せず、

「転んだ」という文字情報だけを送れるようにしています。

プライバシーと見守りを両立させる工夫を、していかなくてはならないでしょう。

生産コストについては、中小企業は、

数百台あるいは数千台作れば、元は取れるかもしれませんが、

大企業が黒字になるためには、相当作らないとならないでしょう。

ですから、輸出も考えることになります。

立川で「実験」をさせていただいているところがありますが、

近い八王子にひとつ、「実験」に協力していただける「サイト」がほしいですね。

私が研究しているロボットの目的は、高齢者が介護が必要にならないように、

介護予防を支援することです。

「元気老人」と呼んでいるところもありますが、「介護される老人」から「支える老人」へ、

ということを支援したい。

また、「アプリポコ+車椅子+かたづけロボ」のターゲットは、

引きこもりがちの一人暮らしの老人です。

アプリポコ単体のロボットのターゲットは、病院の受付などです。

パペロと同様のところがあり、ある程度の会話をして見守る、ということを考えています。

ただ、アプリポコを担当するのは、産総研から来た先生になると思いますし、

実際の「実験」の担当は、保健福祉学部の先生になると思います。

また、JSTの補助金次第というところもあります」


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